私どもセオリアは、企業のＩＲ活動への支援を通じて、企業が資本市場から適正な評価を受けること、またＩＲ活動の活性化を通じて資本市場がよりその機能を果たすことができる環境とすることを目的として、事業を行っています。

ＩＲ活動では、自社の経営情報を現在のステークホルダーと潜在的なステークホルダーに正確に伝達することが重要になります。ＩＲの場で経営トップは業績の要因分析、市場分析などの現状認識、そこから導き出される経営課題、その対策としての経営戦略や経営計画を発表しなければなりません。これらのことがなされてはじめて、資本市場は企業との情報の爬行を是正でき、未来を予見し自らの意思でリスクを取ることが可能となります。

一方、企業は、投資家との直接のコミュニケーション活動を通じて経営判断に至ったプロセスを説明し、自社の経営戦略とその実行によってもたらされる将来像に対してコミットすることが求められます。このことを通じて、ステークホルダーから評価を得、経営戦略や意思決定の妥当性を自らに問い、企業経営者のモラルハザードを防ぐ等の経営改善のチャンスを得ることができます。ＩＲの効果は、市場との双方向性あるコミュニケーションを通じて、コーポレート・ガバナンス機能を高めるプロセスを形成することにあり、株価の是正や株主数の増加は二次的なものといえます。

ＩＲ部門の担当者がいかに熱心に情報提供を行おうと、論理的・客観的な現状分析、課題抽出、意思決定や経営改善が行われない企業のＩＲ活動は、市場からの支持を得ることは難しいでしょう。反対に、ＩＲによって得られた評価や情報を自社の経営に生かすならば、企業経営上の最終目的である持続可能な発展（サステイナビリティ）が達成され、その結果、企業価値も向上を続けることになります。

ＩＲ活動だけでは本質的な企業価値の向上やサステイナビリティを実現することはできません。経営システムの中にＩＲを組み込み、経営改善のサイクルを形成することで、サステイナビリティを実現し、最終的に社会に貢献すること。これこそが企業価値の向上を実現するものと、セオリアは考えます。私たちは、サステイナビリティは、企業が常に変革の意識を持って、多様なステークホルダーからの声を聞き要請に応え、かつ社会への責任を全うすることにより実現されるものであると信じています。